CASBEE-建築に関するQ&A
CASBEE-建築(新築、既存、改修)に関するQ&Aを掲載しています。質問及び回答は原則として2014年版のマニュアルに準拠しています。
(最終更新2016.4.1)
No. | マニュアル名 | 項目 | 質問 | 回答 |
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1 | 共通 | 全般 | CASBEEの位置づけとして、法的根拠等で省エネ法との関連があるのでしょうか。 | CASBEEの評価システムそのものは法的根拠に基づくものではありませんが、自治体におけるCASBEEの届出制度では当該自治体の条例や要綱に基づき運用されています。また国の法律に基づく、低炭素建築物認定制度においては、その認定基準の一つとしてCASBEEが該当することを告示により位置付けています。 |
2 | 共通 | 全般 | 建物の一部だけで評価、認証は可能か。 | CASBEEは原則として建物全体で評価します。建物の一部だけを切り出して評価・認証することは原則としてできません。 |
3 | 共通 | 評価対象 | CASBEEでは鉄道駅のプラットフォームは評価できますか。 | 鉄道駅のプラットフォームなど、居室部分が無く、通常の建物と使用状況が著しく異なるものについては評価することができません。 |
4 | 共通 | 仮想閉空間の設定 | 敷地に隣接する公園があり、一体的に計画される場合、CASBEE上の仮想閉空間は公園を含めて設定できますか。 | CASBEEにおける仮想閉空間は、基準法上の敷地境界と一致している必要はありません。公園などと一体的に開発されているような場合には、そこを含めて仮想閉空間を設定できる可能性があります。状況によって異なるため、行政に届出される場合には所管行政窓口へ、認証制度に申請する場合には認証機関の窓口へお問い合わせください。 |
5 | 共通 | 増改築の評価 | 既存の構造を利用した改築や建て替えを行う場合、使用するツールは何になりますか。 | 既存の構造躯体だけを利用するような改築や、全て除却するような建替えについては、CASBEE-建築(新築)が適用できます。建物の増築や一部改修等については、CASBEE-建築(改修)が適用されます。詳しくは該当するマニュアルをご覧ください。 |
6 | 共通 | 増改築の評価 | 増築の場合、どのツールを用いればよいか。新たに建築された部分を取り出してCASBEE-建築(新築)で評価するべきなのか。 | 増築の場合の取扱いについては、CASBEE-建築(改修)マニュアルP6に説明があります。基本的には改修に該当するので、CASBEE-建築(改修)により、建物全体を評価しますが、増築部分が別棟となっている場合などには、その部分のみをCASBEE-建築(新築)で評価することもできます。 |
7 | 共通 | 複合用途建物の評価方法 | 複合用途建築物の評価について、「結果を加重平均」とあるがBEE値を加重平均するのか、それぞれの項目ごとに加重平均するのか。 | 評価項目毎に加重平均を行う必要があります。各項目の点数は、加重平均した結果を入力して下さい。 |
8 | 共通 | 複合用途建物の評価方法 | 病院・住宅・ホテルの「住宅系用途」と、それ以外の用途との複合用途の場合、どのように評価するのか。 | 「住宅系用途」の共用部分は、<建物全体・共用部分>の評価基準を用いて評価します。また、それ以外の建物用途の場合も、<建物全体・共用部分>で評価します。このため、それぞれの部分の性能が異なる場合、面積按分による採点結果の再計算が必要になります。集合住宅と店舗の複合用途の場合、店舗の採点結果と、集合住宅の共用部分の採点結果を、各部分の延床面積で按分(加重平均)して、最終的な結果を得ます。評価ソフトには按分の結果を四捨五入で丸めた値でレベル入力します。認証の場合には、複合用途スコアシートにより按分評価します。 |
9 | 共通 | 住宅系用途の評価方法 | 病院・住宅・ホテルの「住宅系用途」の場合、<建築物全体・共用部分>と<住居・宿泊部分>とは、それぞれどの部分が該当するのか。 | 病院・住宅・ホテルの3用途の場合には、<建築物全体・共用部分>と<住居・宿泊部分>の2つの評価基準がQ1とQ2の項目に用意されています。<建築物全体・共用部分>は、病院の外来待合い、ホテルのロビー、集合住宅のエントランスや集会室などの共用部分を評価します。<住居・宿泊部分>では、病院の病室、ホテルの宿泊室、集合住宅の住戸部分など、専用部分となる箇所を評価します。 |
10 | 共通 | 集合住宅の評価について | 住居部分の対象住宅の選定について、項目ごとに対象住宅が異なっても良いのでしょか。また、評価する場合、それぞれの評価対象となる取組みが、どの程度の比率で使用されていれば良いのでしょうか。 | 評価対象とする代表居室(集合住宅の場合には代表住戸)は、全ての項目で同じ居室(住戸)とする必要があり、項目ごとに代表居室(住戸)は変えられません。また、原則として、評価対象となる取組みが建物の過半の部分となるようにして下さい。なお、Q1室内環境とQ2-1機能性に関する項目については、評価者が選定した代表居室の仕様について評価して下さい。 |
11 | 共通 | 集合住宅の評価方法 | 住宅の住戸内の各居室で性能が異なる場合には、どう評価するのか。 | まず、評価対象とする居室を選定し、各居室の採点結果をそれぞれの面積で按分(加重平均)して、その住戸の評価結果とします。ただし、Q1 4.2.2自然換気性能や Q2 2.2耐用年数のように、最も性能の低い部分で評価する場合もありますので、その場合には各項目の解説に従って下さい。 |
12 | 共通 | 工場の評価方法 | 工場の生産エリアは、Q1~Q2.1において評価対象外であるが、床面積の入力からも除外するのか。 | 床面積は生産エリアを含む工場全体となります。 |
13 | 共通 | 工場の評価方法 | 工場については、「Q1室内環境~Q2-1機能性の評価では主に居住エリアを対象とし、生産エリアは評価対象外とする」とあるが、実際にはどのように評価するのか。 | CASBEE-建築(新築)マニュアルP7にあるように、工場の場合はQ1とQ2は居住エリア(事務室等)を対象として評価しますが、そのようなエリアが無い場合には、Q1の全項目と、Q2-1(機能性)に関わる項目は、全て対象外として評価して下さい。また、共用エリアなどを共有している場合には、どちらかに含める形で用途を分けて下さい。 |
14 | 共通 | 工場の評価方法 | 複合用途建築物の場合、それぞれの用途について評価するとありましたが、1,000m2の工場兼事務所の内、事務所用途が50m2程度の場合であってもそれぞれの用途で評価する必要があるのか。 | 認証制度の場合には、延床面積の2割未満の用途については、主用途に含めて評価して良いことにしております。 |
15 | 共通 | 工場の評価方法 | 工場など大敷地の一部に小規模な事務所を新築するような場合、敷地境界を周辺エリアだけに設定して良いか。 | 仮想境界の設定は、評価対象となる建築物に直接関係する敷地範囲で行って下さい。工場用地のように広い敷地の中に事務所を建設する場合、事務所の建設に直接関係する外構設計の範囲までを仮想敷地として設定してください。 |
16 | 共通 | 駐車場の評価方法 | 駐車場はどのように評価するのか。敷地内に別棟で建っている場合や、建物内に内蔵されている場合など、様々なケースが考えられるが、それぞれの評価方法を教えて欲しい。 | 駐車場を評価する場合は、原則として工場の基準を準用して評価しますが、その評価方法は、独立した建物の場合や、建物内に設置されている場合など、各ケースによって評価方法が異なります。駐車場の評価方法のページで詳しく紹介しておりますので、そちらをご覧下さい。(駐車場の評価方法のページへ) |
17 | 共通 | 認証制度について | CASBEE-建築(新築)で評価した竣工後1年が経過した建物について、認証の申請はできますか。 | なるべく「既存」による評価をお勧めしますが、竣工時の状態に限定するのであれば、「新築」による評価と認証が可能です。(この場合は、建物の新築時の状態を評価することになります)なお、CASBEE-建築(新築)による評価結果の有効期間は竣工後3年間ですので、3年以上経過した建物では新築版による評価はできません。 |
18 | 共通 | 登録商標 | 広告や、HP等にCASBEEの名称を使用する場合に届出が必要とありますが、どの程度のことから必要ですか(例:名刺に評価員であることを記載。HP全体にサービスの内容とともにCASBEEの名称を使う場合など)。また、届出が必要な場合どのようにすればよろしいですか。 | 一般的に、業務やサービスの提供、販売等の目的のためにCASBEEの商標を用いる場合には、許諾申請が必要となります。CASBEE評価員の方がCASBEEの名称を名刺に印刷することについては、申請の必要はありません。申請の方法については、下記URLをご覧下さい。 https://www.ibec.or.jp/CASBEE/copyright.htm |
19 | 共通 | 自治体におけるCASBEE活用 | 自治体におけるCASBEE活用において、県と市の両方が義務づけしている場合、異なる提出(評価ソフト)を求めることは考えられるのか。また、全ての評価項目について根拠資料の提出が必要か。 | 大阪府と大阪市・堺市や、埼玉県とさいたま市の関係のように、自治体内の行政庁でCASBEEに関する別の制度運用がなされている場合があります。ツールも異なることがございます。必要書類も含め、当該行政庁に届出をされる場合には、事前に各窓口にご確認ください。 |
20 | 共通 | LCCO2の算定 | ソーラーパネルなどに製造にともなうCO2発生は考慮されないのでしょうか。 | 太陽光発電の製造段階のCO2排出量については、CASBEEにおける標準計算では考慮されておりません。 |
21 | 共通 | Q1 室内環境 |
室内環境の評価において、居室ごとに仕様が異なる場合、建物のどの部分で評価すればよいか。 | 室内環境の評価では、原則として評価者が建物内の代表居室を選択し、その部分に対して評価を行います。代表居室は、建物全体の概ね過半を代表するように設定して下さい。代表居室が複数ある場合には、それぞれ評価し、各代表部分の床面積で按分し(集合住宅の場合には住戸数で按分)、その項目の評価結果として下さい。評価結果は整数とはならない場合がありますが、最も近い整数値で入力して頂くか、認証など正確に評価を行う場合には、そのままの値を入力して下さい。(入力欄に直接数値を入力することができます)(例)レベル4の面積割合が30%、レベル5の割合が70%の場合 →4*0.3+5*0.7=レベル4.7 |
22 | 共通 | Q1 室内環境 |
集合住宅において、一部の住戸の仕様が異なる場合、過半の住戸の評価を採用するという考えでよいか。 | その通りです。Q1の評価においては、評価の対象となる代表居室(集合住宅の場合には住戸タイプ)を選定して頂き、その部分について評価します。代表居室は、建物の過半の性能を代表できる部分を選ぶ必要があります。集合住宅については、最も多い住戸タイプから順に選定を行い、全住戸の過半を占める住戸タイプまでを代表住戸とします。評価は、居室(住戸タイプ)ごとに行い、各代表する部分の床面積(集合住宅の場合は住戸数)の按分により、建物全体の評価とします。 |
23 | 共通 | Q1 室内環境 |
学校の場合、評価対象となる「教室」の範囲はどこまでか。 | Q1室内環境における教室の評価範囲は、一般的な授業を行う教室内を指します。 |
24 | 新築 | Q1 1.1 騒音 |
設計段階では、騒音をどのように評価したらよいか。 | CASBEE-建築(新築)マニュアルの解説に記載の通り、竣工前の評価は目標レベルの評価です。特記仕様書などに記載されている場合には、その目標レベルで評価し、明記されていない場合には、設計仕様や設備仕様等から騒音レベルを判断する必要があります。判断が難しい場合には、評価マニュアルP41に記載の参考文献などを参照してください。 |
25 | 共通 | Q1 1.1 騒音 |
工場の生産エリアからの騒音は対象としないのか。 | 工場に併設された事務室部分の遮音性能を評価する場合には、生産エリアとの界壁部分の性能を評価する必要があります。 |
26 | 新築 | Q1 1.2.1開口部遮音性能 |
建物に開口部が複数ある場合、すべての開口部でT-2等級を満たさないとレベル5にならないのか。 | Q1全体に言えることですが、原則として代表的な居室を選定しその居室に対する評価を行います。従って、評価する場合は、代表する居室に関係する開口部だけで構いません。 |
27 | 新築 | Q1 2温熱環境 |
学校など暖房しかない場合、空調関係の評価項目については、暖房のみの評価としてよいか。 | 室温や湿度制御など、空調性能に関する評価項目について、暖房しか無い場合には、冷房に関する記述は無視して評価します。ただし、気候特性などから冷房が必要な状況にも係わらず冷房設備が無い場合には、無視して評価することはできません。(冷房に関する記述は成り行きとみなして評価します。) |
28 | 新築 | Q 12.1.1室温 2.2湿度制御 |
設備容量とは、設定温度・湿度が選べれば良いということか。 | 設備容量とは、目標とする設定温度、湿度を維持できるだけの性能を有する設備仕様、設備計画であることを意味します。 |
29 | 共通 | Q1 2.1.3外皮性能 |
外皮性能の評価指標は地域区分、冷暖房期の区別はありませんか。 | 本項目については、住宅以外には地域区分などの別はありません。詳しくは、CASBEE-建築(新築)評価マニュアルのP50~51の解説をご覧下さい。 |
30 | 共通 | Q1 2.3空調方式 |
部屋によって空調方式が異なる場合、どのように評価すればよろしいですか。 | それぞれの代表居室について評価を行い、レベルが異なる場合には、各代表部分の床面積で按分して、当該項目の評価結果としてください。 |
31 | 共通 | Q1 3.1昼光率 |
正形でない部屋や、室が大きい場合における部屋の中心の求め方はどのようになりますか。 | 居室が方形でなく中心点を定めづらい場合には、下図のように居室を2つに分割し、それぞれの中心で昼光率を求め、床面積で按分し評価するのが一般的です。また、居室が大きい場合も、同様に実際の使用エリアに区切って評価し、各部分の床面積按分で評価してください。 |
32 | 共通 | Q1 3.1.1昼光率 |
昼光率において、フロア全体に複数の窓がある場合どのように計算するのか。 | 複数の窓がある場合には、同じ測定位置に対する昼光率を、個別の窓に対して計算・測定し、その値の合計値をその居室に対する昼光率とします。 |
33 | 共通 | Q1 3.1.1昼光率 |
昼光率は、床面と机上面のどちらで計算するのか。 | CASBEE-建築(新築)評価マニュアルに記載の通り、机上面高さで設定します。実務上、机上面高さが設定しにくい場合には作業面の高さや、体育館のような場合には床面で設定することも考えられます。 |
34 | 新築 | Q1 3.1.1昼光率 |
昼光率は、壁面と天窓とどちらもある場合は、各々の昼光率を足し算して良いでしょうか。 | その通りです。単純合計してください。 |
35 | 新築 | Q1 3.1.1昼光率 |
建築基準法上、有効採光面積とみなされる窓だけで計算するのでしょうか。それともたとえ隣地に近接するような窓でも、井戸底のような天窓でも、すべて計算の対象としますか。 | 昼光率の計算は、基準法上の有効採光面積の算定とは直接関連はありません。ただし、CASBEE-建築(新築)マニュアルに記載があるように、昼光率は全天空照度に対する室内の照度の比ですので、天空照度が期待できないような窓については、計算すべきではありません。 |
36 | 共通 | Q1 3.2.1 昼光制御 |
自動制御ブラインドには、タイマー式閉鎖ブラインドは該当しますか。 | タイマー式であっても、昼光制御を目的としたものであれば評価対象です。 |
37 | 共通 | Q1 3.3照度 |
<建物全体・共用部分>で、病院は診療室、待合の二つに分かれますが、評価としてはどちらのレベルを優先させますか。低いほうでしょうか。 | 診療と待合のどちらも評価する必要があります。レベルを合計する際には、それぞれの評価結果(レベル)を、各部分の床面積で按分した結果を<建物全体・共用部分>の評価とします。(一般的には按分した結果にもっとも近い整数値を入力する。認証制度の場合などには、小数点以下も入力する場合もあります) |
38 | 新築 | Q1 4.2.1換気量 |
局所排気、排気ゾーニングは評価対象にならないのか。また、建築基準法で定める外気量以上に外気を取り入れ処理することは省エネルギーの観点と相反することにならないか。 | 局所換気やゾーニングについては、設計上当然配慮されるべき注意事項として解説に記載されていますが、特に評価対象となるものではありません。なお換気量については全熱交換器の導入や、外気冷房などの対策も可能であるため、省エネ対策と相反するものではないと考えております。 |
39 | 新築 | Q1 4.2.1換気量 |
「中央管理方式の空気調和設備」とは具体的にどの様な設備でしょうか。 | いわゆるセントラル方式の空調設備のことです。各空調機のコントロールを中央管理室などで一元化して行っている場合はこれに該当します。 |
40 | 共通 | Q1 4.2.2自然換気性能 |
「窓が開閉不可能な居室において、自然換気有効開口面積が~cm2/m2以上」とは、具体的にどういうものを指すのでしょうか。窓が開閉不可なら自然換気も必然的に確保できないと考えています。 | 窓が開閉不可能な居室における自然換気とは、換気ガラリやスリット、換気用ダンパなどの方法により、窓の開閉以外の方法で自然換気を行うことを指しています。 |
41 | 新築 | Q2 1.1.1広さ・収納性 |
テナントビルの場合はどのように床面積について評価するのでしょうか。 | 設計段階で評価する場合には、設計上の想定の執務スペースを計算して差し支えありません。竣工段階では、実際の入居者の使用状態を踏まえて評価して下さい。 |
42 | 新築 | Q2 1.3.1維持管理に配慮した設計 |
「6) 維持管理方法が大きく異なる床材を接近させていない」の判断基準を教えて下さい。 | 大きく維持管理方法が異なる床材を接近させている例は次の通りです。①水をあまり使用できない洗浄方法の床材(フローリング、コルク等)と洗浄に水を使用しなければならない床材(塩ビ、石、カーペット等)を組み合わせ場合フローリング、コルク床等の近くで、水を使用した洗浄をした場合、目地から浸透した水分が床内部から水分の染込みが起こり、そり、シミ、変色などのトラブルになる事が予想されます。 この場合は洗浄による水分の浸透の可能性を考慮し、両者間の目地棒をできるだけ広く取る(5㎝程度)ことが理想です。 ②水を使う床材同士の接近であっても、細かく(30㎡程度)床材が変更されている場合、水を使用する事は同様でも、洗浄方法、周期や洗浄剤が異なる床材を使用している場合、決して維持管理に配慮されているとは言えませんので、できるだけ広く少ない種類の床材とするか、メンテナンス方法が同種の床材とする必要があります。 (問題となる例)15m毎に塩ビ、石、カーペット、塩ビ、石、カーペットの順で床材が施工されている。 |
43 | 新築 | Q2 1.3.1維持管理に配慮した設計 |
10)外装設計について、建具のアルミの使用も防錆処理になるのか。 | 本項目では、外装設計全体が評価対象となります。アルミも耐候性の高い素材と思いますが、建具だけでなくその他の金属部分についても防錆処理または防錆対策がなされているかを判断し、総合的に評価してください。 |
44 | 共通 | Q2 2.2.5.空調・給排水配管の更新必要間隔 |
空調・給排水管の判断基準の表に記載の無い配管を選定する場合(例:排水にDVLPを採用)はどのように対応すればよろしいでしょうか。 | 排水にDVLP(排水用の塩ビライニング鋼管)を使用する時は、給水管に塩ビライニング鋼管を使用しているときと同等としてください。又、記載されていない材料や新たな材料が開発された場合は、メーカーに確認の上、一番近い材料のレベルを参考に評価して下さい。 |
45 | 共通 | Q2 2.3.1屋上(屋根)・外壁仕上げ材の更新 |
評価レベルに記載されている防水材(シールを含む)の耐用年数とあるが、防水シールの耐用年数がわからない場合どうすればよいか。 | 巻末の補助資料には全ての部材の耐用年数が載っている訳ではありませんので、その場合には製造メーカー等にお問い合わせ上、評価してください。 |
46 | 共通 | Q2 2.4.1空調・換気設備 |
熱源種の分散化、二重化、バックアップについて、どの程度の取組みであれば評価して良いのですか。また分散・二重化・バックアップのどれかが行われていれば評価して良いのですか。 | 重要度が高い系統・エリアに対して機能を維持できることが確認できれば評価して構いません。 |
47 | 共通 | Q2 3.1.1階高のゆとり |
床面積2,000m2以上と未満で区分する意味合いを教えて下さい。特に環境面に即した理由があれば伺いたい。 | 評価基準の検討の際に現状調査を行い、小規模建築物の階高が大規模建築物と比較して低い傾向があるとの結果より設定しております。当時、調査数が多く無かったため、専門家の判断により2,000㎡で区分しておりますが、今後新しい調査結果が得られましたら見直しを行っていく予定です。 |
48 | 共通 | Q2 3.1.2空間の形状・自由さ |
住居系用途参考図の壁比率の計算式で、外周の長さ、耐力壁の長さ、専用面積の求め方を教えてください。壁付の柱の扱いで3×aを分子に算入と書かれていますが隅柱の扱いはどうなるのでしょうか。 | CASBEE-建築(新築)マニュアルP106にあるとおり、住居系用途における壁長さ比率の求め方は以下の通りです。
外周壁の長さ=f+g(gは太線部の長さ) 耐力壁の長さ=d+e+(3*a)*2+(3*b) (注)(3*a)*2は、室の上下に同じ幅の柱型があるため 専用面積=e*f-PS等(廊下側) 隅柱は、非常に柱型が大きい場合を除き、一般的に耐力壁の長さに含めません。 |
49 | 共通 | Q2 3.1.2空間の形状・自由さ |
壁長さ率の計算を行う際に、耐力壁として制震ブレース(壁)も含まれると考えてよいか。 | 原則的には制震ブレース等も含まれます。構造上除去できない壁やブレース等は、全て耐力壁に含まれます。 |
50 | 共通 | Q2 3.2荷重のゆとり |
工場(倉庫)の場合、倉庫部分で判断しますか。事務室が少しでも設置されていれば、事務室で判断しますか。 | 倉庫部分で判断します。(事務室のみで評価するのは、Q1室内内容と、Q2-1機能性の評価だけです) |
51 | 共通 | Q2 3.3.2給排水管の更新性 |
評価マニュアルの表でレベル4の場合、横引管について「自階天井内又は2重床内」となっています。排水管については自階天井内ということはないと考えられますので、レベル4とするためには常に2重床内設置が求められるということでしょうか。 | ご理解の通り、横引管に関しては、・給水管は自階天井内で排水管は2重床内・給排水管共に2重床内のいずれかでレベル4となります。 |
52 | 共通 | Q3 室外環境(敷地内) |
生物環境の保全と創出やまちなみ・景観への配慮などの項目で、「その他」が評価に値するか基準が不明だが自分の判断で良いのか。 | その他の項目は評価者の判断で使用して下さい。ただし、第3者認証制度の申請や行政へ届出を行う場合には、審査の結果、認められない場合があります。 |
53 | 共通 | Q3 2.まちなみ・景観への配慮 |
レベル5における景観賞の受賞について、コンペやプロポで外観がよいと判断された場合は該当するのでしょうか。 | 竣工後に申請する場合において、行政などで実施されている景観賞を受賞している場合には、レベル5と評価することができます。基本的に、まちなみや景観に関する公的機関による表彰制度を対象としており、コンペやプロポーザル等については対象外となります。 |
54 | 共通 | LR1 1.建物外皮の熱負荷抑制 |
評価マニュアルの図5「BPIを用いた場合のレベル評価」について、折れ線グラフで補間する方法によるとレベル3と4の間になった場合はどのレベルとするのか。例えばBPI=0.91も0.93もレベル3となるのか。 | BPIとレベルの関係は、CASBEE-建築(新築)評価マニュアルの評価基準の表中にあるように、小数点1桁までの値でレベルを算出します。0.1刻みで比例換算することになりますが、評価ソフト中では自動計算されますので、評価上は特に換算を行う必要はありません。 |
55 | 共通 | LR1 2.自然エネルギー利用 |
学校(小中高)のレベル3において、「教室・専有部のほぼ全体(80%)が外皮2方向面しており…」とあるが、片廊下に面して教室が配置されている場合は、廊下に通風が行えると思われるが、外皮等に1方向しか面しておらずレベル2と評価されるのか。 | 外皮に2方向面しとあるのは、通風に必要な開口部が、流入側と流出側で確実に確保されており、自然換気が効率的に行われることが評価の趣旨です。従って、廊下等を経由した通風の効果を具体的に示すことができれば、評太対象になり得ると考えます。 |
56 | 共通 | LR2 2.2既存建築躯体等の継続使用 |
当該項目において、CASBEE-建築(既存)とCASBEE-建築(新築)の評価の違いが分からない。 | CASBEE-建築(既存)の評価では、一般的には現時点における性能を評価しますが、本項目ではその建物が建設された時点に遡って、以前の躯体を再利用しているかについて評価します。これはCASBEE-建築(新築)の評価方法と全く一緒です。 |
57 | 共通 | LR2 2.2躯体材料におけるリサイクル材の使用 2.3躯体材料以外におけるリサイクル材の使用 |
評価対象となるグリーン購入法の特定調達品目とエコマーク商品を調べる方法には、どのような手段があるのか。 | 直接メーカー等にお問合せ頂くか、マニュアル中で紹介している「エコ商品ネット」 や「エコマーク商品検索サイト」 、または「グリーンステーション」 等の民間のウェブサイトで調べて頂くことも可能です。ただし本項目で評価対象となるものは、リサイクル資材であることが条件となりますのでご注意下さい。 |
58 | 共通 | LR2 2.6部材の再利用可能性向上への取組み |
解説中に<分別が容易である例>などが記載されているが、<分別が比較的容易な例>については評価対象となるのか。 | <分別が容易である例>と<分別が比較的容易な例>については、「躯体と仕上げ材が容易に分別可能となっている」取組みとして評価することができます。 |
59 | 共通 | LR2 3.1有害物質を含まない材料の使用 |
建材種別について、同一分類であっても4つ使用していればレベル5となるのか。また、8分類中、何分類で対応しているかも考慮した方が良いのではないか。 | 建材種別の数は、表中の「分類」欄の数ではなく、「評価対象とする建材種別」の欄に分類されるカテゴリの数とします。 |
60 | 共通 | LR2 3.2.1消火剤 |
ハロン消火剤を電力制御室にのみ使用していた場合にレベル3なのか、それともレベル1なのか? | 2008年版までの評価マニュアルでは、クリティカルユースへのハロン消火剤の使用はレベル3でした。この基準は2010年版より改訂されており、現在の評価はレベル1となります。 |
61 | 共通 | LR2 3.2.1消火剤 |
適用条件に、消火設備が全く無い場合やスプリンクラーのみの場合は対象外とあるが、泡消火剤や粉末消火剤の場合はどうか。 | 本項目ではガス消火設備(ガスによって消火するもの)を評価対象にしています。従って、泡消火剤や粉末消火剤を用いる消火設備については、評価対象外です。 |
62 | 共通 | LR2 3.2.1消火剤 |
消防法施行規則第20条に定めるハロゲン化物消火剤は全てレベル2となるのか。 | 評価マニュアルの解説にあるように、レベル2はODPが非常に低いがGWPが高いもの、レベル4はODP=0でGWPも非常に低いものです。消防法に定めるハロゲン化消火剤は原則レベル2となりますが、新しく追加されたFK-5-1-12についてはGWP=1と非常に低いためレベル4と判断されます。 |
63 | 共通 | LR2 3.2.1消火剤 |
複数の消火剤を使用する場合、該当するレベルの低い方での評価になりますか。特に数や比率について記載がないものは、低いレベルで評価すると考えてよいのでしょうか。それとも使用率の高い方によるのでしょうか。) | 複数の仕様の設備がある場合、最も低い仕様の設備で評価してください。 |
64 | 共通 | LR3 敷地外環境 |
適用条件において、あてはまらない場合はレベル3とする場合(例:騒音等)と評価対象外とする場合(例:悪臭)の違いを教えて下さい。あてはまらない場合にレべル3とするのは分母が大きくなり不利ではないでしょうか。 | 適用条件にて一律レベル3等と判断する場合は、法令等で対策が義務付けられていない場合でも一般的に配慮が必要な項目について、そのような条件を設けています。レベル3は標準レベル(BEE=1.0に相当)のため、それだけで不利になる訳ではありませんが、任意に対策を実施している場合には、適用条件によらずレベル4、5と評価することも可能です。 |
65 | 共通 | LR3 1.地球温暖化への配慮 |
ライフサイクルC02の計算は自動計算で与えられるという理解でよいか。または、評価者自身が、評価マニュアルのCO2排出量の算定方法などを参照し計算する必要があるのか。 | ライフサイクルCO2の計算は「標準計算」(ソフト上のデフォルト設定)で行う場合には、自動計算されますので、評価者が手計算する必要はありません。「個別計算」を選択した場合には、自動計算は行われませんので、全て評価者自身が計算を行う必要があります。 |
66 | 共通 | LR3 2.2温熱環境悪化の改善 Ⅰ-1)-① |
風環境の事前調査で、その地域の卓越風を気象庁データより入手した場合、評価の対象になりますか。 | 評価対象になります。I-1)-①において近くの気象台のデータ等を入手した場合には、1ポイントと評価されます。 |
67 | 共通 | LR3 2.2温熱環境悪化の改善 Ⅱ-2)-② |
斜面地の場合はどのように評価するのでしょうか。卓越風に対する計算、評価について教えて頂きたいと思います。 | 卓越風向に対する立面図を描き、平均地盤面を図中のGL面として評価します |
68 | 共通 | LR3 2.2温熱環境悪化の改善 Ⅱ-2)-② |
不整形敷地の場合に最大敷地幅をどのように取ればよいか。 | 不整形敷地の場合の見付け面積の計算方法ですが、卓越風向に対して直交する向きに直線を引き、その直線の幅が最大になる位置を最大敷地幅としています。従って、CASBEE-建築(新築)マニュアルの図15(建築(既存)では図16)に示す位置が最大敷地幅Wsとなります。 |
69 | 共通 | LR3 2.2温熱環境悪化の改善 Ⅱ-2)-③ |
隣棟間隔Rwを算出する場合、Wdはどのように求めたら良いですか。 | CASBEE-建築(新築)マニュアルの図18~図24(建築(既存)では図19~25)にあるように、Wdは、卓越風向に沿う方向で敷地の幅を測った時に、最も幅が大きくなる部分の距離をWdとします。 |
70 | 共通 | LR3 2.2温熱環境悪化の改善 Ⅱ-2)-③ |
隣棟間隔指標について、右図のような場合には、W2は0ということでよいのでしょうか。 | Wd、W1、W2の取り方は下図の通りです。この場合、W2は最大敷地幅Wdの後方となるため0となります。 |
71 | 共通 | LR3 2.2温熱環境悪化の改善Ⅱ-2)-③ |
隣棟間隔指標の計算において、敷地が数万㎡で同一敷地内に数十棟の建物がある工場の場合も、評価マニュアルに記載のある、同一敷地内に複数棟がある場合の評価方法、を用いて評価するのでしょうか。同様に、数万㎡の駐輪場でも評価対象となりますか。 | CASBEEは1敷地1建物の状態で評価することを原則としています。工場のような広い敷地内の建物については、評価対象となる建物とその周囲を仮想閉空間として設定し、その空間内の性能について評価を行います。なお、2棟以上の評価については、用途上不可分の関係にある建物や、1団地認定など1つの建物群として評価することが相応しい場合には、CASBEEの評価についても複数棟の状態で評価することができます。また、評価対象については、CASBEE-建築(新築)マニュアルP7の用途一覧にあるような建物をCASBEEの評価対象として想定しており、駐輪場のような簡素な工作物については評価する必要はありません。 |
72 | 共通 | LR3 2.2温熱環境悪化の改善Ⅱ-3)-① |
学校用途の校庭やグラウンドは緑地率の算定上は敷地面積からの除外などは考慮しないと考えてよいですか。 | 校庭やグラウンドについて、緑化されていない表土の部分については緑地部分の面積としてはカウントできません。 |
73 | 新築 | LR3 2.2温熱環境悪化の改善Ⅲ-6)-② |
シミュレーションについてはウインドパーフェクトなど市販のものを利用した場合、評価の対象となりますか。 | Ⅲ-6)-②において評価対象となります。ただし、本項目では温熱環境悪化の改善に対する効果の確認を目的としていますので、シミュレーションの内容によっては評価対象とならない場合があります。 |
74 | 既存 | LR3 2.3.1地域インフラへの負荷抑制 |
2.3.1雨水排水負荷低減において、CASBEE-建築(既存)ではレベル1があるのに対し、CASBEE-建築(新築)においてはレベル1の記載がないのはなぜか。 | 既存建物の場合には、雨水流出抑制対策として現行の指導基準を満たしていない建物もありますので、その場合にはレベル1となるという意味です。 |
75 | 共通 | LR3 2.3.3交通負荷抑制 |
Ⅱ.3)「周辺道路の渋滞緩和に資するもの」とありますが、市街地でない所では周辺道路の渋滞はありえないので、0ポイントとなるのか。 | 一般的に駐車場への出入口は交差点付近を避ける等の措置を行いますが、交通量が多くない道路でもそのような措置は必要と考えます。そのような配慮を行わなかった場合は0ポイントとなります。 |
76 | 共通 | LR3 3.3.1屋外照明及び屋内照明のうち外に漏れる光への対策 |
広告物が無い場合のポイント評価はどう考えますか。 | 屋外広告物等が無い場合には、2)は2ポイントになります。ただし、社名表示などのサインに対する照明も評価対象になりますのでご注意下さい。 |